しあの巣

読書やゲームや美術館めぐりなどの日々の記録

図書館で戦争、月9連ドラ風『図書館戦争』有川浩

#ラブコメ

図書館戦争

図書館戦争

 薦められた本はすべて読もうと決意した。*1そんなわけで初めて話す人に対して最近何を読んだか尋ねたところ、「恋愛描写がいい」と言われ図書館戦争が好きだと言われた時には内心(有川浩か……)と思いどうしようかと考えたが、読まず嫌いはいけないのでひとまず読んでみた。阪急電車よりは面白かった。
 本書の内容を要約すると「メディア良化法によって良化機関vs図書館が激化した時代!機関の本狩りから助けてくれた図書隊の王子様に憧れて図書館防衛部に入隊したけど教官は当たりキツいしイケメン同期は性格悪いし告ってくるしマジ最悪↓教官は融通効かないしムカつくから「教官みたいにはなりたくない!王子様をバカにすんな!」とか言ったら傷ついた顔してて良くわかんないけど教官を超えて王子様みたいになるために頑張ろう↑」って感じ。以前の要約より正確にした。有川浩も単行本版あとがきで

今回のコンセプトは、
・月9連ドラ風で一発GO!
ってことになっておりますね(以下略)。

と書いてあるように月9連ドラっぽさムンムンなのでそういうの楽しめる人は楽しいと思う。主人公郁が短絡的すぎてアイタタタタタとなりつつ堂上教官が比較的出来た大人だったのでなんとか読みきれた。
 良かったところはテンポの良さとストーリーの分かりやすさ。有川浩のとことん分かりやすいベタベタなストーリーは商業作家として割り切ってる感があって凄いところだと思う。逆に、良化機関がただの「悪」として書かれてて今時善悪二元論かよーってなったり郁の短絡的すぎる部分が目についたり(彼女は口も出るし手も出るタイプだ)して楽しめないところもかなりあった。教養として読んでおくか、すっぱり諦めるかは悩みどころ。

*1:どんどん薦めてくる人のは積んでますすみません