しあの巣

読書やゲームや美術館めぐりなどの日々の記録

『旅のラゴス』筒井康隆

#旅行

旅のラゴス (新潮文庫)

旅のラゴス (新潮文庫)

筒井康隆は『パプリカ』だけ読んだことがあって、私には筒井康隆は向いてないのかもしれない…と思っていたが表紙と評判の良さに惹かれて旅のラゴスを読んだところすごく好きな雰囲気だった。最近は『ガリバー旅行記』だの、『泰平ヨンの恒星日記』だの旅行記をいくつか読んだがその中では一番好き。
旅行記の好きな部分として、様々な世界を見て周るという要素があるんだけど、旅のラゴスはそれに加えて旅の出会い・別れの喜びと切なさがあり、その雰囲気がとても良い。「ああ、この地にはもう二度と来ないのかもしれない」と感じながら読むとラゴスの旅を追体験しているようで心地よかった。