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しあの巣

読書やゲームや美術館めぐりなどの日々の記録

『The Indifference Engine』伊藤計劃

#SF #JSF #二次創作

The Indifference Engine (ハヤカワ文庫JA)

The Indifference Engine (ハヤカワ文庫JA)

タイトルより作家の名前の方が大きい表紙。伊藤計劃の短編集…というよりは伊藤計劃の死後残っていたものをかき集めて一つの本にしたようなそんな奴。以下短編ごとのざっくりした感想。


女王陛下の所有物―On Her Majesty's Secret Property

カラー漫画。2回読んでようやく007だと気づいた。twitterで流れてそうなネタがガチになったような"どこかにありそうな"感じがあるんだけど、それでも格好良さでむんむん。

The Indifference Engine

表題作がこの位置に来ているのは少し意外だった。公平化機関によって平穏がもたらされるものの現実はそんなに甘くないぜ!ヒャッハー!(意訳)となるので構造的にはパンクぽさがある。しかし伊藤計劃のキャラクタになると謎の使命とオーラを帯びて神聖みがありパンクぽさがない。つよい。

Heavenscape

虐殺器官-prototype-。小島秀夫監督作品『スナッチャー』に影響を受けているらしいが知らない。虐殺を引き起こす者がいる、という軸は変わらないもののスナッチャーという分かりやすいなにかを使っているのですこし印象は異なるか。スナッチャーがいればいくら言葉が虐殺に影響するなんて言っても概念的なものにしかならない気がする。ここから力を持った「虐殺の文法」とまで練りあがったのはすごい。

フォックスの葬送

メタルギア ソリッド3 スネーク イーター』の後日譚として書かれたようだがメタルギアを一切プレイしたことがなくても面白く読めた。伊藤計劃は戦争・翻弄される個人・暴力の正当性というテーマが好きなのだろうか。

セカイ、蛮族、ぼく。

ユーモラスに描いているもののテーマは以下の文に集約される。
>>セカイは、ぼくを、ぼくがそうありたいようには決してさせてくれない。<<
しかしここからハーモニーへ繋がった…っていうのは少し無理があるのではないか@解説

A.T.D:Automatic Death ■EPISODE:0

墓標もインターフェイスにすぎないんだけどこちらのほうがより近い"気がする"―と言える感性がとても好き。

From the Nothing, With Love.

巻頭漫画の設定を引き継いでいるものの別物。どちらかというとこちらのほうがハーモニーに近さがある。
短編集の中で一番面白かった話。意識を扱っている話はサイコー

解説

ディファレンス・エンジン読みたい。

屍者の帝国

伊藤計劃大英帝国が大好きだなあ!とりあえず思っていたよりは面白そうだけどこれ以降円城塔かと思うと少し悩ましい。しかし読む