しあの巣

読書やゲームや美術館めぐりなどの日々の記録

某人にほほめるすん10冊選んだ

みの人に薦める本を勝手に選んだ。嫌がらせのくせによくある本のリストにしかなってないので、何一つ読まなくてけっこうです。
世界の終りとハードボイルド・ワンダーランドについての考察を考えていたら遅々として進まないので書いた。

1.はみだしっ子

はみだしっ子 (第1巻) (白泉社文庫)

はみだしっ子 (第1巻) (白泉社文庫)

これをどう言葉にしていいのかわからない。とにかく彼らの考えることは命や生きる理由や愛(恋愛に限らず、家族や大切な人を愛せるかということ)や正義といった人間の核となるようなものを貫いていて、読む度にああ、ああ…!となる。
私にはとても文章化できなかったが、teresaさんの書いている感想がはみだしっ子のあらすじ紹介かつ魅力をよく表していると思ったので以下にリンクを張っておく。
三原順 「はみだしっ子」を再読して

正直1番にあげたものの某人が気にいるかどうかは分からない。この本は好き嫌いが別れると思う。
ただ、絵柄や設定の無謀さで敬遠するのは勿体無いと思うので機会があれば是非とも読んで欲しい。ちなみに、「Part.10 山の上に吹く風は」を越えてからが本番。


2.すばらしい新世界(もしくは、1984年)

すばらしい新世界 (光文社古典新訳文庫)

すばらしい新世界 (光文社古典新訳文庫)

一九八四年[新訳版] (ハヤカワepi文庫)

一九八四年[新訳版] (ハヤカワepi文庫)

おすすめ理由:ディストピア小説
みんなだいすきディストピア小説〜!どうしても2冊ディストピア小説が読みたいなら両方読めばいいけどそうでもないなら片方でいいと思う。
古典的でビッグブラザーとか二分間憎悪とか二重思考とかその手のネタ元が知りたい、全体主義の思想的な面に興味があれば1984年を、
まさにタイトル通りの「すばらしい新世界」を味わいたい、ディストピアなのかユートピアなのかよくわからないが安定した世界を味わいたければすばらしい新世界をどうぞ。


3.寄生獣

寄生獣(1)

寄生獣(1)

おすすめ理由:命がテーマ
せいぞん〜、せんりゃく〜!
名作。


4.近代の政治思想―その現実的・理論的諸前提

おすすめ理由:ホッブズロックルソーの思想について分かりやすく解説されている
私が政治思想史好きなのでおすすめに入れてみた。政経で習った程度の知識しかなかったのが「そんな歴史的背景があってそういう考えに至ったのか!へえー!」となるので面白い。


5.罪と罰

罪と罰〈上〉 (新潮文庫)

罪と罰〈上〉 (新潮文庫)

おすすめ理由:主人公が引きこもりで根暗だけど頭はいい
超古典なのでここに入れていいものか微妙だったけど某人は好きかなーっと思った。だって主人公が引きこもりで根暗で頭はいいから。


6.ロボットは東大に入れるか

ロボットは東大に入れるか (よりみちパン! セ) (よりみちパン!セ)

ロボットは東大に入れるか (よりみちパン! セ) (よりみちパン!セ)

おすすめ理由:人工知能が模試を解く方法が面白い。人工知能に対するイメージがかなり変わる。
タイトルはチャラいものの、中身は面白い入門書。人工知能にできること/できないこと、人工知能が人間に優る点/劣る点、人工知能と人間の関わり方が変わることへの予測・警告なんかが分かる。あと文章が簡単で読みやすい。
人工知能東ロボくんの数学の解き方なんて「は???」ってなるし、英語が苦手な理由も面白いので某人以外にもオススメできる本。



以下数合わせ
7.ファイト・クラブ

おすすめ理由:生きづらさ
一応あげたものの、某人が抱えている生きづらさというのは彼らが抱える生きづらさとは別種のような気がする。
「生きている実感」を求めているならどうぞ。


8.ドグラ・マグラ

ドグラ・マグラ (上) (角川文庫)

ドグラ・マグラ (上) (角川文庫)

おすすめ理由:頭がおかしい
序盤こそ面食らうもののそんなに読みにくくないっすよこれ(マジレス)。普通に面白い。
ただまあ頭のおかしさはずっと漂ってるのでオススメにあげた。

蛇足:読んでて気が狂いそうになる、もう嫌になる小説ということであれば『死の棘』をどうぞ。浮気バレた夫と発狂した嫁が無限ループ喧嘩を繰り返す話。とんでもない威力がある。


9.祈りの海

祈りの海 (ハヤカワ文庫SF)

祈りの海 (ハヤカワ文庫SF)

おすすめ理由:とっつきやすいイーガン
読める!と思えるなら順列都市ディアスポラ、あといろいろ何行ってもすんげー面白いと思う。今私も宇宙消失読んでてめちゃくちゃおもしろい。
ただ短篇集はとっつきやすく、かつ作者がどういうテーマを大事にしているかが分かりやすいのでよい。


1o.毒になる親

毒になる親 一生苦しむ子供 (講談社+α文庫)

毒になる親 一生苦しむ子供 (講談社+α文庫)

おすすめ理由:「(許せなければ)親を許さなくても良い」と著者が主張している。自分の状態についてのチェックリストがあり、客観的に把握できる。今後の指針になる。
完全に蛇足の一冊だけど、必要とするなら絶対に読むべき一冊。もしかしたら某人は読んでるかも。
ある意味、いままであげたどの本よりも救いになりうる。ただしこちらも傷をえぐられてダメージを負うし、問題にきちんと向きあおうとすると一年や二年では済まない。
でも、抱え込んだまま生きるよりはおそらく楽になる。問題が一切解決しなくても、これが不満だったと本人に言うことで(自分の心が)解放されることもたくさんある。自分と向き合うための本。



そもそもオススメを聞かれていないのに勝手にやってごめんなさい。リスト作ってみたかったんです。
みの人が楽しい読書沼にハマることをお祈りしております。